建売住宅の購入で後悔しないための押さえておくべきポイント

2021.08.04


マイホームを比較的お手軽に購入するための手段として、建売物件の利用が挙げられます。
建売は注文住宅などと比較しても、多くの方にとってマイホームを手に入れるよい手段だと言えるでしょう。
しかし、建売にはその特性ならではのデメリットや失敗例が付きまとうのも実情ではあります。
建売物件を購入するのであれば、事前にそのリスクや失敗しないためのポイントを押さえておくことが重要でしょう。

この記事では、建売住宅の購入で後悔しないための押さえておくべきポイントを解説します。
新築戸建てや建売住宅の購入を検討している方は、ぜひとも参考にしてみてください。

建売のメリットデメリット

ここでは、建売のメリットとデメリットについて解説します。

建売のメリット

建売のメリットを整理すると、以下の通りです。

建売のメリット
  ・リーズナブルなことが多い
  ・実際の家を見てから購入判断ができる
  ・入居までがスムーズ
  ・住宅ローンで建物と土地の代金を一括払いできる

建売は使用やデザインを統一して建築資材などを大量発注することで、1軒あたりの建築にかかる費用を押さえられます。
それは購入価格にも影響し、リーズナブルな価格で手に入ることが多いのです。
また、実際に建っている家を直接見て購入を判断できる点や、契約から入居までがスムーズに進められる点もメリットだと言えるでしょう。
さらに、住宅ローンを活用することで土地と建物の購入かかるコストを一括で支払える点も、大きな特徴です。

建売のデメリット

建売のデメリットを整理すると、以下の通りです。

建売のデメリット
  ・間取りやデザインが決まっていて、施主の意向があまり反映できない
  ・周囲に同じような建物が並ぶことも多い
  ・比較的郊外にしかないことが多い
  ・家が造られた当時の状況が不透明になってしまう

デメリットとしてまず挙げられるのが、間取りやデザインなどの画一性です。
施主の意向が反映できる部分が少なく、周辺の家ともフォルムが似ていれば「個性のない家」だと感じてしまわれることもあるでしょう。
価格を抑えるために、郊外に多く立地されがちな点もやや気になります。
さらに、造られた当時の様子を確認できないため、欠陥などがあっても見つけにくいと言えるでしょう。

なぜ建売住宅はリーズナブルなのか

建売住宅は、広い土地を購入することで1戸当たりの土地代を安くしたり、部材を大量購入したりすることで原材料費を抑えるなどして、原価を抑えています。

また同じ規格の住宅を大量生産するため、1戸あたりの工期も短縮できます。
工期が短ければ、職人の人件費も安くなり、全体の建設費を少なくできるのです。

後悔した建売住宅購入の失敗例

後悔した建売住宅購入の失敗例

ここでは、建売住宅を購入した際の、よくある失敗例を紹介します。

日当たりが悪かった

よくある失敗例の1つが、日当たりの悪い家を選んでしまうケースだと言えます。
注文住宅などと比べて、建売は日当たりに対する考慮があまりなされていないケースも多いのです。
日当たりが悪いとどうしてもじめじめしてしまい、日中から明かりをつけなくてはならないと光熱費も余計にかかってしまいます。
また、冬に日当たりが悪いとどうしても余計に寒さを感じやすくなる点も、大きなデメリットだと言えるでしょう。

たとえ南側に面した住宅だったとしても窓の位置や周囲の建物によって日当たりが悪いことはあるため、実際に現地で確認してみることをおすすめします。

住宅の性能に不満が残った

「住んでみたら思ったより家の性能が悪かった」という失敗談も、建売には散見されます。
例えば、断熱性能に関して想像以上に悪いと、「夏は暑く冬は寒い」という非常に住み心地の悪い家になってしまいます。
エアコンの効率も悪くなってしまい、住みにくいだけでなくお金もかかる家になってしまうのです。
その他にも耐震性や防音性など、少し住んでみないと分からないような性能の低さが後で発覚することは、よくあるケースだと言えるでしょう。

建売住宅には簡素な建材が使われやすいことが、この失敗例の一因になっていると考えらえます。

暮らし始めてから欠陥・不具合が見つかった

しばらく住んでみて不満はなくても、ふとしたタイミングで欠陥や不具合が見つかるケースもあります。
その深刻な例の1つが、雨漏りでしょう。
急に天井に雨漏りのシミができて、「新築なのに……」と悲しい思いをする方もいるのです。
雨漏りすると建物の構造部が腐ったりカビが発生してしまったりと家そのものへのダメージも計り知れません。

間取りが悪いと感じた

入居後、間取りの使い勝手の悪さに後悔を感じる人も少なくないようです。

間取りの流行は、時期によって変わります。

例えば、近年の1階は、LDKに+1部屋が一体化しているような間取りが人気。

またパントリーが付いている物件も注目を集めています。

そのため、希望の間取りの建売住宅を購入するのであれば、色々な物件を見るだけでなく、時期をずらしてみるのも一つの方法です。

建売住宅の間取りは、簡単に変更することはできません。

後悔しないよう吟味してから、購入しましょう。

他と比べずに即決してしまった

「これだ」と思う建売住宅に出合ってしまい、ほかをろくにみることなく契約してしまった……。
そのような後悔もあると思います。

後悔しないためには、じっくり内覧に時間をかけること。
その家で生活して、現在のライフスタイルを実現できるのか。
しっかり吟味する必要があります。

部屋が狭い

「思ったより狭かった……」といった後悔も後を絶ちません。
家具を配置してみたら、予想外に狭かったというケースが多いようです。

「あとひと部屋あれば便利なのに」といった後悔を抱える人も大勢います。

後悔しないためにも、建売住宅と現在住んでいる家のあらゆる寸法を比較しておきましょう。

また入居後、部屋が狭く感じるようであれば、広く見せる、または使える方法を考えるのも一つの手です。
例えば、リビングに度大きめのソファを置くのはやめて、造りつけのベンチにするなどの方法があります。

オリジナリティがない

デザインなどにオリジナリティがないことが気になる、という人もいます。

建売住宅は、完成済みの家をすぐさま購入できるのがメリットですが、自分たちの要望があまり反映されない分、思い入れが少なく後悔する人も多いようです。

とくに外観などは周囲と似たものになりやすいので、後悔しないかよく考えてから購入しましょう。
いざとなったら、外壁などをリフォームするのも一つの手です。

オリジナルの家を建てたい場合は、セミオーダータイプの建売住宅を選択するのもいいと思います。

後悔しないための建売住宅購入時の注意点

ここでは、建売住宅を購入する際に、後悔しないように知っておきたいポイントを紹介します。

見学時は設備をひとつひとつ見る

建売住宅の購入で後悔しないためには、見学が重要です。
自分たちの希望をまとめたチェックシートを持参のうえ、内覧会に行くことをおすすめします。

まず必ず確認したいのが屋内設備。
キッチンは調理しやすいか? 冷蔵庫や食器棚などを置けるスペースはあるかなどを確認しましょう。
また収納スペースも重要なポイント。欲しいものを使いたい場所に置けるかを、チェックしておきましょう。

また屋外設備もチェックする必要があります。
駐車場は車だけでなく、自転車もとめられるか。庭がある場合は、使いやすいか。

ほかにも、玄関の広さなど、気になるところは隅々まで、チェックしていきましょう。

床下や水回りなどをチェックする

購入時には、床下や水回りなどをチェックするようにしましょう。
床下に断熱材がきちんと設置されているか、天井裏に雨漏りなどの不具合は発生していないかなどを最初に調べることで、重大な欠陥の早期発見につながります。

また、意外と欠陥が多いのが水回り関係です。
お風呂のお湯張りができない、台所でお湯が使えないなどの不具合が発生することがあるため、1カ所ずつチェックしておいた方が無難でしょう。
引き渡し前にチェックを要望し、もし無理だったとしても引き渡しを受けた後にすぐ水回りは調べた方が良いです。

アフターフォローがしっかりとした物件を選ぶ

建物そのものだけでなく、アフターフォローの有無も大切です。
多くの新築物件には10年程度のアフターフォローサービスが付けられており、それは建売住宅も同様です。
アフターサービスが付いている物件であれば、欠陥などが見つかった際に十分な対応が期待できます。

また、購入直後の不具合や性能の不満だけでなく、長く住んでいるとどうしても家は少しずつ経年劣化していってしまいます。
そんな時に専門員にすぐ相談できるように、アフターサービスがしっかり付いている物件を探すようにしましょう。

その他にも、独自の定期点検や保証制度などが用意されているケースもあるため、最初の段階でしっかりと確認しておく必要があります。

周辺環境のチェックをしておく

暮らした後の後悔を減らすためには、物件の周辺環境のチェックも大切です。
駅からの距離や周辺のスーパーなどの施設の有無など、可能な限り実際に歩いてチェックすることが重要でしょう。
また、周辺の工場や商店から出てくる騒音や臭い、夜間若者が集まってうるさくなる場所など、最初にできる限り情報を収集することをおすすめします。

コンセントの位置は意外と重要

暮らしやすさの観点では、コンセントの位置を事前に確認しておくことが意外に大切です。
コンセントの位置と数を、実際に住むことを想定してチェックしていきます。
家電を使いたい場所にコンセントが無いようであれば、良い物件でも暮らしにくさを感じてしまうものです。

収納スペースが充分にあるか確認する

建売住宅を購入する際、多くの人が後悔しているポイントの一つが、収納の少なさ。

チェックするときは、十分な収納スペースがあるかを確認しておきましょう。

しかし収納力は、建売住宅購入後にアップさせることもできます。

例えば、収納家具を買ったり、同じ収納スペースでも無駄なく使うことで、たくさん物が入ったりすることもあります。

またそもそも物を増やさないというのも、整理整頓のうえでは大事なことです。

下見の際は、その辺りも考慮しながら、収納性について考えましょう。

オプション工事の有無の確認

建売住宅を購入する際、見落としがちなのがオプション工事の有無。
本体価格だけで購入できることはほぼなく、オプション工事費用が必須となります。

オプション工事のなかには、カーテンレールやテレビアンテナ、物干し金具、エアコン、網戸といった生活するうえで不可欠なものもあれば、食洗器やシャッター、吊戸棚など生活を快適または便利にしてくれるものもあります。

オプションはたくさんあるため、「どれを選ぼう」と悩むときもあると思います。

大切なのは、オプション工事にどれくらいの予算をかけるのか決めておくこと。
予算の範囲内で、どのオプションを選択するかを考えることが大事です。

住宅性能表示と証明書の有無の確認

建売住宅の住宅の性能を知るためにも、住宅性能表示と証明書があるかどうかを確認しておきましょう。
住宅性能評価書とは、「構造の安定(耐震性)/維持管理更新への配慮/劣化の軽減(耐久性)/温熱環境(省エネ性)/火災時の安全/音環境/空気環境/光・視環境/高齢者等への配慮/防犯」の10項目についての性能を表示した証明書のこと。

住宅性能表示は、住まいに対する評価が数値や等級で表されているため、専門家でなくても理解しやすくなっています。
さらに、国土交通大臣の登録を受けた第三者機関が公平に評価しているものなので、安心です。
万一トラブルが発生したときも、専門機関に対応してもらえます。

ほかにも、住宅性能評価を受けた住宅は地震保険料の割引が利いたり、住宅ローンにおいても優遇措置を受けられたりします。

また住宅を手放すときも、住宅性能表示があれば好条件での売却が期待できます。

リーズナブルな建売住宅=悪い家ではない

安かろう悪かろうのイメージを持っている人もいる、建売住宅。
しかし、価格の安い建売住宅が、すべて悪質な物件というわけではありません。

確かに、「似たような外観で恥ずかしい」「安っぽく見える」などの意見があるのは事実です。
だからといって、「建売住宅=悪い」といったイメージを固定化させるのはやめてください。

建売住宅で後悔しないためには、購入前の事前チェックが重要です。

収納スペースは確保できているか、アフターサービスは付いているか、周辺環境はどうかなど基本的なことですが、しっかり確認しておきましょう。

建売住宅は確かに安価なことが多いですが、決して品質が悪いわけではありません。

打ち合わせ工数を減らしたり、同じ部材を大量購入したりするなどの努力によって、原価を削減しているのです。

間取りやデザインも、手を抜いているわけではなく、誰にでも受け入れられやすいよう作っているため、特別なこだわりのあるお客様からしてみれば不満を感じやすいかもしれません。

しかし多くのお客様は、内装や外観デザイン、間取り、家事動線・生活動線などに、満足しています。

また「建売住宅がダメなら注文住宅にすればいい」という考え方もありますが、建売住宅が悪くて、注文住宅がいいというものでもありません。

注文住宅の中にも欠陥住宅はありますし、購入後「やっぱりああすればよかった」などの後悔を抱えている人は大勢います。

家を手に入れるというのは簡単なことではありません。

一生に一度の買い物だからこそ、思い入れも強く、少しのことが気になって仕方がないといったこともあるでしょう。

「建売だから恥ずかしい」「もっとグレードの高い家にすればよかった」などと後悔するのではなく、「この家のここが好き」「自分たちだけのマイホームに住めてよかった」と買ったときの初心を忘れずに生活してみませんか?

家に対する愛着も湧きますし、きっと後悔の気持ちも薄れていくと思います。

新築戸建ての見学会におけるチェックポイントや便利なアイテム

こちらの記事では、新築戸建ての見学会におけるチェックポイントや持っていくと便利なアイテムを紹介します。

「一生モノの買い物」と言えるマイホームの購入においては、なるべく多くの情報を得て後悔の無いようにしたいと考えるのが自然でしょう。
物件の情報を得るには情報誌やインターネットももちろん活用したいところですが、最も多くの情報が得られるのは、やはり現地で物件を確認することです。
新築戸建ての見学会などが開催されていることも多く、もしやっているのであれば積極的に参加するべきでしょう。

マイホームの購入を検討している方は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
新築戸建ての見学会におけるチェックポイントや便利なアイテム

建売で後悔しないためにポイントを押さえておきましょう

今回は、建売のポイントや失敗例について紹介してきました。
建売の購入を判断するうえで、良い材料となりましたでしょうか?
建売物件はリーズナブルにマイホームを購入する良い手段であるため、失敗例を参考にして慎重に判断してください。

グランディーズでは、建売物件など様々な物件を取り扱っています。
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